しろぼうずのブログ

こんにちは。しろぼうずです。 このブログでは日々の生活で実践してみてちょっと役立った事や知っているとお得な事をなんとなく載せていきます。 私は普段はある福祉の複合施設の施設長をやっております。 そのため介護保険サービスや仕事する上で知った生活の知恵や制度の隙間・裏ワザをちょっと見てきました。お役に立てれば幸いです。

ショートステイの心得

自宅で介護している。でも家族に用事が出来た、泊りがけで遠方に行かなければならなくなった。ちょっと介護疲れした、施設に入所したいが空きがないそれまでの間なんとかしたい、など短期で入所する介護サービスがショートステイ(SS)です。SSは短期入所生活介護といいます。字のごとく短期間入所して介護してもらう所です。

いくつか注意点があります

まず基本料金は全国共通です。介護度や区分によって違いますがきちんと定められています。料金で違いが出るのがお部屋代・食費・その他です。基本料金の他に部屋代(居室代)と食費がかかります。この部屋代や食費が施設によって違います。部屋代800円台~2000円台と幅があります。(負担軽減の方法もあります。後ほど記事にします)、施設によっては衣類の洗濯をしてくれます、こちらも無料だったり外注のクリーニングだったりします。

施設の作りも違います。病院やクリニック併設のSSもあります、緊急時や急変時はそのまま受診できるので便利そうに見えますが実は受診時は家族が連れて行って欲しいとか、連携があまりとれていないとか内情は様々です。直接職員に聞き取りしてみましょう。

職員の配置も違います、夜勤の体制も違います、特に夜勤の体制はひとり夜勤だったり二人夜勤だったりとケアの厚みに影響しますし看護師はどこも不足しています。3人いますと言われるとすごい多い印象です。

送迎は基本してくれます、デイと似たような感じでだいたい午前中に迎えに来てもらい帰る日の午後に送ってもらいます。時間帯の希望や調整も事業所によっては叶えてくれます。デイと一緒で自宅に入っての軽介助も事業所によりますがデイよりも送迎時の時間はとれますのでたいていはやってくれます。家族が連れて行ったり、迎えに来たりと家族送迎も出来ます。

SSは基本たいていの利用者は嫌がります。理由は退屈だからという事が多いです。デイと違って基本レクや季節行事は活発ではない事が多いです。業務の性質上、レクなどに時間があまりさけない状況が多いです。ご家族が行きたがらない嫌がる利用者を説得したり怒ったりするシーンは多いです。(特に認知症の方)

医療的な処置の技量にも差があります、看護師の配置にもよりますが痰の吸引や経管栄養、インスリンなど医療処置が必要な場合は事業所の職員配置も考えなければなりませんので注意が必要です。

SSは短期入所する所ですが長期で利用する方もいます。施設待ちや独居であるが自宅で冬の生活が辛くSSで越冬する方などです。その際の注意点が負担限度額と算定限度日数です。負担限度額は以前の記事でも書いた通りです、ひと月の負担限度、介護1であれば16692単位までしか保険は効きません。だいたい介護1で20日~24日は保険が効きます。越えれば自費です。だいたい1日1万円以上かかります。施設に入るのと同じ位かかる事もあります。SSの場合限度額以外にもうひとつ注意する制度があります。SSは介護保険期間のおおよそ半分しか保険が効かない事です。(保険者によっては違いがあります)

これは介護保険期間が1年間であればその期間中のSSの保険の半分である182日程度にが保険が効きます。

分かりにくいので例を出します。

ルール① 介護保険期間:平成30年4月1日~平成31年3月31日

(SSはこの期間中の半分 182日保険が効く)

ルール② 介護度1 限度額16692 

(月に20日保険が効く・・と例える)

この方の場合4月から毎月20日SSを使った場合はルール②に引っかかり10か月目あたりでSSが使えなくなります。基本SSは使っても月に半分の感覚でいた方が無難です。

この例の場合8月から20日SSを使う場合はルール②はクリアしているので使えます。(期間終了:更新までに累計182日をオーバーしないので)

介護保険期間終了の日を考慮にいれてショートステイを計画的に使う事が良いと思われます。この二つのルール、限度額と限度日数を注意して効果的にSSを活用しましょう。