しろぼうずのブログ

こんにちは。しろぼうずです。 このブログでは日々の生活で実践してみてちょっと役立った事や知っているとお得な事をなんとなく載せていきます。 私は普段はある福祉の複合施設の施設長をやっております。 そのため介護保険サービスや仕事する上で知った生活の知恵や制度の隙間・裏ワザをちょっと見てきました。お役に立てれば幸いです。

認知症介護の説明が出来る相談援助職か?

認知症の方を介護している方は最初にとても困惑する事が多いです。 なぜこんな言動をするのか、どうしたら良いのか、など悩まれる事が多いです。 
医師や専門家の学習会などに通ってみたり認知症サポーター講習に参加したりする方もいますがそれでもあまり実りがないという感触の方は残念ですが講師が悪いです。
 認知症についての基本知識・医学的見地を一般の人にも納得がいくように説明する事が出来るのが本当の専門職です。
小難しい言い回しや専門用語を多用してあたかもすごい内容の様に説明講義する方は現場のスタッフとしては一流でも一人のマンパワーちしての役割しか果たせません。 

 例えばなぜ入浴拒否をするのですか?という質問に対して 
理由は不安や恐怖を感じるからです。 
認知症になると脳の機能が衰えてこれまで出来ていた事が出来なくなります。 
お風呂に入るために服を脱ぐ、かけ湯をする、蛇口を操作する、温度を操作する、頭を洗う、タオルでこする。
こうした一連の動作が出来なくなります。 
そうするとちゃんとお風呂に入れない事に不安や恐怖を感じてしまいます。 
そうした不安や恐怖を否定したい、紛らわしたいので「お風呂には行かない、入らなくていいよ」と言ってしまうのです。 
私達も昔出来ていたスポーツが今出来なくなっている、ちょっとやるのが怖い状態でそのスポーツに誘われたら「行きたくない、今日はいいかな、面倒だし」とか言います。 
認知症の方の何かしらの拒否にはそうした不安や恐怖があるのです。 

 と体系立てて説明し分かりやすく、例や自分達に置き換えて話してくれる福祉専門職が当たりです。
そうした専門職は家族の介護力を引き出してくれます。 それには介護者の生活をイメージできる視点力と寛容性が重要です。 
時々病院のスタッフの中にはそうしたイメージが出来ずに医学的、医療的な事ばかりの注意点を説明する人がいます。そうした方に当たってしまうと家族は「そんなこと言われても・・」と途方に暮れる感触を持つこともあります。
専門職と関わったらその方の説明は分かりやすいかどうかを見極める事をお勧めします。 
施設長やケアマネなどの福祉専門職は本人やご家族に認知症について説明をする事が多いです。医療・介護の世界では現場の仕事は好きだし得意だけど、この説明が得意でない方も多くそうした方が相談援助職としての役職に就くと家族にとっては力不足の感が否めない事もあります。
認知症介護で悩み専門職と関わる時、その相手の力量を見定める時の基準として上手な説明力がある事を覚えておくと良いと思います。