しろぼうずのブログ

こんにちは。しろぼうずです。 このブログでは日々の生活で実践してみてちょっと役立った事や知っているとお得な事をなんとなく載せていきます。 私は普段はある福祉の複合施設の施設長をやっております。 そのため介護保険サービスや仕事する上で知った生活の知恵や制度の隙間・裏ワザをちょっと見てきました。お役に立てれば幸いです。

住宅改修は知り合いの工務店に頼むと面倒

住宅改修という介護保険のサービスがあります。

高齢者や麻痺などがある人が自宅で暮らすためには段差の解消や加重出来る箇所が必要になります。

要は手すりの設置や段差の解消のための工事をして利用者が安全で住みやすい環境を作るための工事が住宅改修でそれにも保険が効きます。

保険が効くとお得なのですがケアマネが時に困ってしまう、嫌な予感がするパターンがあります。

それは本人や家族が知り合いの工務店を使いたいと言ってきた場合です。

なぜなのかそれを順に説明します。

保険が効くのは20万円までです。

例えば20万円の手すり設置工事があったとします。(そんな高いのないですあくまで例えです)

この場合、自己負担は2万円です。あとの18万円は保険が効きます。

例えば25万円の手すり設置工事があったとします。

この場合、保険が効かない5万円分は全額自己負担となります。そして18万円分は保険が効き、自己負担は7万円です。(保険が効く2万円+保険外5万円)となります。

この住宅改修はなんでも工事できるわけではありません。

段差の解消や手すりの設置など高齢者が自宅で暮らしていくための必要となる工事、と付随する工事保険が効きます。タイルの色をリフォームしたいとか壁紙変えたいとかはダメなわけです。

そして工事を依頼してすぐに取り掛かれるわけでもありません。保険者(役所)の届出を事前に行い許可が出てからの工事となります。

許可が出ないのに工事しても保険は効きませんので自己負担です。(普通の住宅工事と同じです。)

この許可を得るための届出が時にトラブルが発生する事があります。

この届出の為の申請書が慣れていない業者、近所の工務店とかだと作りなれていないので許可がなかなか出ません。何度も何度も作り直しを役所から指摘され結局何か月も工事ができない。そんなパターンがあります。

ケアマネとしては慣れた馴染みの業者に依頼してさっさと届出許可をえて工事してもらいたいのに知り合いの工務店に頼みたいと利用者や家族が言った場合断る事もできません。

何度も申請書の書き直しで工事できないならまだしも、さっさと勝手に工事して保険効かせて欲しいと言ってきたり、申請書の書き方教えてほしいと言ってきたり、まずスムーズには行きません。利用者・家族が知り合いの工務店に頼みたいと言ってきた場合、ケアマネはまず「介護保険での工事の経験はありますか?」と尋ねます。工務店の人は実はやったことなかったり、1件手すりを付けた工事だけやった経験値の人でも「はい、大丈夫です。」とハッタリをいう事も多くその後調整や工事に大混乱を生じさせます。

申請の為の届出は見積もり書も必要でネジ1本から目録が必要です。役所は見積りをみて材料費から施工前の図面から細かくチェックします。慣れていない業者に頼むのは止めた方が良いと思います。